自炊をしようとする時はまずスーパーや近所の食品店に足を運ぶことになりますが、メインでもプラス一品でも地元の食材を使えば、地産地消を支持しながらおいしく食べられることにつながります。
スーパーは値段が基本というところがありますが、最近では産地記載が定着したこともあり、近隣地域のものを探すこともできますし、地元産コーナーなどを設けて周辺地域からの食材販売に力を入れているところも見られます。
野菜や果物は出荷から消費者の手にわたるまでの時間が短く、食べ頃に近い状態で消費者に届くというのがメリットですし、肉や魚でも鮮度のより高い状態で購入することができます。気をつけてみて見ると地元の食材の「旬」を知ることができ、季節感を料理に取り入れることもできるでしょう。
同じ野菜一つをとっても、遠方で早い時期に収穫され、長い時間をかけてスーパーの棚に並ぶものより、昨日や今朝に周辺地域から出荷されたものの方がおいしいはずです。全国的に出回る食材では気にならないかもしれませんが、珍しい魚などは出回るほどの量を確保できないからこそ地元でありつけるものであったりします。そうした食材のおいしさを知るようになれば、時にはメニューを決めて食材を探すのではなく、手に入った食材からメニューを決めるようなこともできるでしょう。
生産者の存在がわかるほど近い距離で手に入れられることは、ささやかな贅沢といえるかもしれません。手塩をかけて作った野菜ならおすすめの調理法などを聞くことができるかもしれませんし、今年の出来映えや収穫時期の話を聞けば、単なる野菜にも愛着すら感じられます。郷土料理と呼ばれるものには大抵地元の食材が使われています。全国的に有名な一品もあれば、その地域でしか知られていないものもあるでしょう。手に入れられるもので作ることができるのなら、是非試してみたいものです。回を重ねれば、自分の味といえる一品にすることができるかもしれません。